この東亜日報の記事は日本のネットでも出回っているのでご存知の方も多いと思いますが、新聞社名と日付が無いものが殆どで、今回一面をダウンロードしてきたので翻訳。

この記事の翌日に記載された「誘引魔の跋扈」という記事では、当時誘拐が珍しいものではなく、社会的な問題だったことを伺わせる内容です。

※ただ、翻訳が難しかったです(涙)なんとなくで翻訳している部分もありますので、皆さんもそこら辺のアラサー女子が翻訳した内容ということを頭に入れて読んで頂ければ幸いですm(__)m

五十余の未婚女性を誘引、北支、満洲へ大部隊を賣喫

東亜日報
1939.03.08 夕刊第2面

 

五十余の未婚女性を誘引、北支、満洲へ大部隊を賣喫(*1)
収養女(*2)をするからと白紙委任状を受け、犯行
第二の河允明(ハ・ユンミョン) 事件拡大

 

先日、府内の西大門署で誘拐魔夫婦、河允明事件以上の大規模の誘拐魔団一味5人を一網打尽にしたが、厳調を続けていることは報知したとおり、その後の東西の連続取調の結果、いざ一味の親分である千順童(チョン・スンドン/35)と千億萬(チョン・オガン/24)の兄弟がすでに検挙線を脱出したという意外な事実が明らかになり、26日、同署の金、閔、石部刑事らは千家兄弟が脱走潜伏したとされる仁川某旅館を襲撃し、無事逮捕、厳重に取り調べた結果、次のような天人共怒の無尽罪状が続々と判明し、取り調べの警官を驚かせた。

 

千順童は今から4年前、彼の弟千億万のほか遠戚の兄弟を京郷各地に送り、貧しさに泣き、あるいは見栄に暴れる田舎の未婚女性たちの父兄を訪ね歩きながら、養女として働き好衣好食に勉強までさせるとか、後日婚令に至ると同時にソウル富豪の妻をさせてやるとか、就職させてやるなど、特別な甘言利説で、それが上手くいかない時は、里子になるという白紙委任状や戸籍抄本印鑑証明などを持ってきては、女給あるいは妓生酌婦などに魅惑し、年が幼い少女は下女として虐待し、大きければ売春婦として人肉市場に売ったという。以上のような巧妙な手口の兄弟の毒手に犠牲になった少女や人妻などで、現在同署に救出されたのは、裴錦順(19)、李玉姬(16)など15人の娘の他に、すでに北支や満州、または京城市内に売春婦として渡った婦女は、これまで判明した数だけでも35人、今後もどれだけ判明するか分からないと言う。

 

団長は千家兄弟、西署で残党掃討

別項のような一味のボス、千順童は、前記のとおり彼の親戚兄弟のほか、多数の部下を誘拐便衣隊のように京郷各地に派遣し、まだ千順童が逮捕されたことも知らず、未婚女性誘拐に動いている残党が少なくとも10人余りに達すると見られ、仏院東西刑事隊は千順童が自白から、京郷各地に散乱した誘拐編隊の大々的な掃討戦を展開し捕まえると言う。

救出された未婚女性▲李玉順(17) ▲張錦花(18) ▲孫福童(16) ▲卞順吉(15) ▲郭順姬(17) ▲全玉姬(16) ▲南順童(20) ▲方順姬(16)(写真は誘惑された、女の一部犯人集から出たもの)

 

未婚女性誘拐の副産物、金密輸まで暴く

そして、今回の誘拐事件摘発の副産物として、東西で逮捕取調中だった阿峴町250-46の朴玉童(パク・オクドン)は、金密輸犯と判明し、別項のような大規模な誘拐魔団事件と合わせて、金密輸事件も取調されることになり、これまで判明した密輸金額は500ウォン余りの金塊に過ぎないが、取調如何によって意外な方面に発展するかもしれない。

*1:食べるために売る事
*2:養女

五十余の未婚女性を誘引、北支、満洲へ大部隊を賣喫

 

誘引魔の跋扈

東亜日報
1939.03.29 第1面

 

【一】
残忍無道なあの白白教徒の罪相が、まだ法の裁きを受けたり裁断を受ける前、各種類似の宗教事件が次々と出て来て、一方では未婚女性誘拐事件、賣喫事件が相次いでいる。日作、東大門署で摘発した所謂、河允明事件と西大門署で検挙中の裵長彦事件等はその顕著な例と言える。

彼らはその所行規模が極めて大きく、内情が極度に悪質なものや、その他群小事例は、一々一々指摘することが困難である。数多潜行され、真に私たちの社会の文化水準を疑わせ、あえてこんなことが問題になる事から、すでに自身の苛責が大きい。

 

【二】
では、なぜこのような非人道、非合法の人間悪、社会悪が演出されているのか。 これは何よりも第一の材料として、その当事者たちの罪過を挙げずにはいられないだろう。 まず、黄金の威力に手段を選ばず、詐行を敢行する人肉商の罪悪は唾罵し、膺懲せしめてもむしろ不足するところがある。 したがって、これに対策を言うと、その誘引魔たちを改悛させ、退治してこそ再発を防止することが第一義となる。 しかし、これは絶対的に根本的撲滅策にはならない。 その理由は一人の誘引魔と同じ党の誘引団を抑圧したとして、その類縁分子が出て来るだけの社会的温床が備えられ、その罠に堕落せずにはいられない経済条件があれば、いや、この地上に無知と卑参が存在するうちには、これと類縁な性質の事件発生は常々であり、ただ場所と人を変えて現れていくのかもしれない。

 

【三】
したがって、まず誘引魔の跋扈を阻止するという事は、重言する余地はなく、現在司直がこの点に留意するところはないが、罪人にはこれからも一段と注力しなければならないだろう。しかし、私たちが日常において遺恨と考えるのは、今日の朝鮮における 警察行政が一方に片寄らないかということだ。

俗言すれば社会の不安を除去するにあたって、従来の思想対等には万全を期したが、卑近な雑犯の措置に多少不徹底な感が拭えない。

純真な農村未婚女性一人を、または虚栄に暴れる都市の少女一人を脱線させた事が、それほど大きな問題でないとすれば、これは大きな過ちだ。 それをただ正当でない個人間の一つの契約と言えないのは、もちろん性道徳を破壊し、社会秩序を侵食する害毒、その影響が何よりも少なくない。 もちろん、今までこういう事件を漫然と摘発し、また犠牲になった女たちの苦労が少なくなかった事を記すところであるが、今後もっとこの方面からの訴請が必要というのがまた無理ではないようだ。

 

【四】
最後に繰り返して言うのは誘引魔が跋扈できないように、適正な社会的調整策を忘れてはならない。「法律と風習によって、いかなる永劫の社会的処罰が存在し、そうしてこそ人為的に地獄を文明の中に入れ込み、聖なる運命を世俗的因果により紛糾させるうちは、そのような性質の事件が続く」というヴィクトル・ユーゴーの言葉をそのまま鵜呑みにせず、また誘引する者、誘引される者の責任が社会へ転嫁されないとしても、その個人を問責すると同時に、社会がまた連帯的責任を負わなければならない事は過ちではない。当然でまた当然なことなのだ。

人は誰でも宗教的感情をコントロールし、経済的条件が生活を支配する時に満を持つのだが、誘引される動機がすべて無知で環境が悲惨だったため、二つの貫革に失敗したのだ。 この点を看取するならば、当局はもう少し彼らを指導し、未然に防止しようとする全必的対策を立てないわけにはいかない。

誘引魔の跋扈

 

※赤枠なし画像

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